フロアコーティングを施工する上で大事なポイントの一つはコーティングの硬度です。
何故、硬度が注目されるかというと、硬度が高ければそれだけコーティング膜の耐久性が高くなります。
ただし、デメリットとして硬度が高すぎると、追従性がなくなり、コーティング膜が割れやすくなります。
イメージとしましては、一般的なガラスは、傷が入りにくい特長をもっておりますが、衝撃に対して割れやすいことが特長として挙げられます。
そこで今回は、一般的に流用している硬度の試験方法についてご紹介させていただきます。

■JISコード

硬度の試験方法には、企業内で独自の検証で硬度を測定しているパターンや、
「JISコード」と呼ばれる日本工業規格(JIS)が定めた規格が一般的です。
JIS(日本工業規格)とは、日本国内で工業製品やサービスの標準を定めるための検証方法を規定しております。
製品の品質、安全性、互換性を確保し、産業の効率化や消費者の利便性を向上させることを目的としています。
1970年代、情報処理や通信の標準化が求められる中、日本語の文字を効率よく扱うためにJISコードが定められました。
JISにおける硬度試験方法は、材料の硬さを数値化して評価するための標準化された手順を示します。

■ひっかき硬度(鉛筆法)

引っかき硬度(鉛筆法)は、主に塗装やコーティングされた表面の硬さや傷つきにくさを評価するための試験方法です。この試験では、鉛筆の芯を使って表面を引っかき、その傷のつきやすさを基準に硬度を測定します。JIS規格ではJIS K 5600-5-4で表記されます。

【引っかき硬度(鉛筆法)の概要】
■目的
塗膜やコーティングの表面がどの程度の力で傷つくかを評価し、また、製品表面の耐傷性や耐久性を定量的に比較することができます。

■原理
硬度の異なる鉛筆を用いて試験対象の表面を引っかきます。
そして傷がつかない最も硬い鉛筆の硬度を、その材料の硬さの指標とします。

【試験方法】
■試験片の準備
表面が平坦で均一な試験片を用意します。

■鉛筆の準備
市販の硬度付き鉛筆(通常、6B~9Hの硬度)を使用します。
鉛筆の芯を平滑な紙やサンドペーパーで尖らない円筒形に整えます。

■試験機器
鉛筆を一定の角度(45°)で固定するための専用治具を使用します。

■硬度の確認
鉛筆を硬さの低い順(柔らかい鉛筆→硬い鉛筆)または高い順(硬い鉛筆→柔らかい鉛筆)で使用します。
表面に傷がつかない硬度の鉛筆を記録していきます。

■傷の評価
傷がついた場合、表面の削れやコーティングの剥離具合を顕微鏡や目視で確認します。

【評価基準】
結果は「検証基材にて傷が入らない最も硬い鉛筆の硬度」で表示されます。
例: 傷がつかない鉛筆が「2H」で、次に硬い鉛筆「3H」で傷がついた場合、その塗膜の硬度は2Hと表記することが出来ます。

【メリットとデメリット】
■メリット
簡単で迅速に試験が可能です。また、特別な装置を必要とせず、コストが低く抑えられます。
コーティングや塗膜の耐傷性を比較的簡単に評価することができます。

■デメリット
主観的な評価が混じりやすくなります(傷の有無を目視で判断する場合)。
他にも、鉛筆の硬度や芯の調整状態による誤差が生じやすくなります。
また、材料の硬さが非常に高い場合(12H以上)には適用できません。

【注意点】
試験は温度や湿度の影響を受けるため、一定の環境(23℃、50%RHなど)で行う必要があります。
鉛筆芯の削り方や引っかき速度を標準化することで、試験の再現性を高めることが重要です。

フロアコーティングの施工実績

当社の無機系コーティングの実績をご紹介しております。
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こちらに記載のない床材・基材、施工対象に関しても対応実績もございますので、お気軽にご相談ください。

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